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予防と治療のための臨床試験を含む研究における多様性と包括性

DISRUPT:臨床試験

がんに関する研究を平等に

過去のあやまちを繰り返さないために、現在、多くの対策を講じています。連邦法では、臨床試験への参加を希望する患者さんに、参加者を保護するために、あらゆる種類の医学的研究に伴うすべてのリスクと危害、および利益について参加する前に説明することを義務付けています。

 

3つの基本原則は、特に、人を対象とする研究の倫理に関連するものです。それは、人格の尊重、善行、正義の原則です。

臨床試験でどのようにあなたは保護されるのか

引用元:

ベルモント・レポート(Belmont Report):人を対象とする研究の被験者を保護するための倫理的原則とガイドライン(Ethical principle and guideline for the protection of human subjects of research)。

https://www.hhs.gov/ohrp/regulations-and-policy/belmont-report/read-the-belmont-report/index.html#xbasic

正義の原則は、研究から利益を受けるのは誰なのか、リスクと負担に耐えるのは誰なのか、ということです。

不正義とは、正当な理由なく特定の個人や集団に対しては、研究の利益が分配されない場合や、または必要以上に、許容できる以上に、もしくは合理的な範囲を超えて、一部の個人や集団がリスクを負う場合に起こりえます。

上記の医療への不信のセクションで、研究における不正義の例を提示しています。

正義は、貧困、不十分な教育、特定の人種や民族といった不利な立場の集団が研究対象に含まれる場合に、目的とは別の理由で選ばれていないか公正な処遇のため、研究の被験者が適切かを精査することを求めています。

さらに、研究の利益が利用可能な余裕のある人だけに分配されないようにすることも求めています。

正義

人を対象とする研究では、次への人格の尊重が求められます。

  1. 研究への参加は任意であること

  2. 研究への参加の判断をするために必要な情報をすべて提供されること

  • 臨床試験の目的

  • 研究に関連する処置や医療行為

  • タイムライン - いつ何が行われるか

  • リスクと利益

インフォームドコンセント

被験者保護局(OHRP)は、米国保健福祉省(HHS)が実施または支援する研究に関与する、人を対象とする被験者の権利、福祉、ウェルビーイングの保護においてリーダーの役割をします。OHRPは、HHS長官室の保健次官室に属しています。

 

OHRP​

  • 教育プログラムと資料作成

  • 規制への遵守を監督

  • 臨床および行動研究における倫理的問題と規制上の問題に関するアドバイスの明確化とガイダンスの提供

 

さらに、OHRPは、研究における被験者の保護に関する問題についてHHS長官に助言する、被験者保護に関する長官の諮問委員会(SACHRP)も支援しています。 

被験者保護局

引用元:被験者保護局:

https://www.hhs.gov/ohrp/index.html

人を対象とする新薬と生物学的製剤は、州際通商で販売される前に、FDAの承認を受ける必要があります。これは、企業が自社の医薬品または生物学的製剤が安全で、意図する用途に対して効果的であること、および企業が連邦品質基準に従って製品を製造できることを証明しなければならないことを意味します。FDAが承認した場合、それは意図する用途での製品の利点がリスクを上回るとFDAが判断したことを意味します。

 

承認が必要な生物学的製剤の例には、治療用タンパク質、ワクチン、アレルギー用製品、細胞治療および遺伝子治療、血漿から製造される製品などがあります。さらに製造会社は、連邦品質基準に従って医薬品または生物学的製剤を製造できることを証明しなくてはなりません。

 

FDAは、承認前の製品を開発することはありません。代わりにFDAの専門家は、製薬会社が行った研究室、動物、人を対象とした臨床試験の慎重な評価をします。

米国食品医薬品局(FDA)

FDAは、人を対象とする医薬品および生物学的製剤、動物薬、医療機器、タバコ製品、食品(動物用の食品を含む)、化粧品、放射線を放出する電子製品を規制することにより、公衆衛生を保護する責任を担っています。

倫理委員会

尊重

この原則には2つの考え方が組み込まれています。

最初の考え方は、自分自身が何をどうすべきかを、決定できることであり、誰かに影響されたり、指示されるべきではないということです。

この原則では、患者さんの自律性(自分自身にとって最善のことを決定する権利)が尊重されます。

患者さんの自律性を尊重するために、研究者は患者個人の意見と選択を考慮し、患者の意見を軽視したり阻止したりすることはありません。患者は自分の判断に基づいて自由に行動ができ、その判断に影響を与えるからという理由で情報を隠して知らせないということはありません。

 

2つ目の考え方は、自分で決定を下すことができない人を保護するというものです。小児などの一部の人は、まだ年齢的にも成熟しておらず、熟考し決断することができません。精神的な障害や病気、その他様々な状況を抱えている人々は、自分にとって何が最善であるかを考えたり、決定する能力を失っているからです。

善行

倫理委員会(IRB)は、人を対象とする生命科学や医学系研究を審査および監視するためにFDAが義務付けており、複数の委員から構成されます。研究を実施する各組織は、法律により、IRBによって研究の審査を受ける必要があります。IRBは、人を対象とする研究を承認、その修正を要求、または不承認とする権限を持っています。IRBは、被験者の権利と福祉の保護において重要な役割を担っています。

 

IRBによる審査の目的は、事前審査と定期的な審査の両方により、研究に被験者として参加する人の権利と福祉を保護するために適切な措置が講じられていることを保証することです。この目的を達成するために、研究の実施計画書と関連資料(同意説明文書や治験薬概要書など)を、IRBは委員会内で審議し、被験者の権利と福祉が確実に保護されるよう審査します。

善行とは、良い行いをすること、または良いものを生み出すことを意味します。

研究における善行の原則には、次の2つのルールがあります:

1) 危害を与えない、

2) 潜在的な利益を最大化して、潜在的な害を最小化する。

 

善行の原則では、患者さんには、潜在的な利益だけではなく、潜在的なすべての害とリスクに関する情報を提供し、研究への参加について決定が下せるようにしています。

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